◆良い土地の条件とは?土地購入前に確認しておきたい5つのポイントを解説します
注文住宅を思い通りのものにするためには、最初の土地探しがとても重要です。
土地には、目に見えない条件や、住んでみないとわからない問題点などが潜んでいるものです。
ですから、一見理想的な土地に見えても、その土地が持っている条件によっては
理想の住宅が建てられない・・・!
なんてことも充分ありえますし
住んでみてから
こんなはずではなかった・・!
と悔しい思いをすてしまうことも残念ながらあるのです。
この記事では、建築基準法以外の観点から見た良い土地の条件と、土地探しの際に確認したいことをまとめています。
施主の立場で知っておきたいことをまとめていますので、土地探しの前にぜひ確認してみてくださいね。
土地購入前に必ず確認しておきたい5つのポイント
■ 建築条件付きの土地
売られている土地に、『建築条件付き』という表記を見たことがある方も多いと思います。
『建築条件付き』の土地とは、その土地を購入した場合は、指定された住宅施工会社で住宅を建てることを第一条件として売られている土地のことを言います。
ですから、お願いしたい施工会社やハウスメーカーが決まっている場合は絶対に避けましょう。
建売住宅のように出来上がったものを買いたくないけれど、特に特定の施工会社をきめているわけではない。
という場合は、施工会社選びや、設計事務所選び等が省けることになりますので、比較的スムーズに入居まで事を進めることができます。
■ 近隣環境
長年住むことになる土地ですから、良い点はもちろん悪い点も充分理解した上で購入したいですよね。
建築基準法から見た良い土地の条件 の記事で解説した、用途地域はもちろんですが以下の点について確認しておくと安心です。
■ ゴミ問題
→ ゴミ捨て場が近すぎないか?近すぎると、夏場の臭いや、カラスの害、不衛生等が気になります。
逆に、遠すぎても少し大変な毎日になってしまいます。
我が家は、このゴミ問題をチェックし忘れていました。
ですから、ゴミを捨てに行くのに徒歩3分急な坂道を登る必要があるので、辛いです。良い運動にはなるのですが・・・
大雨の日は出さなかったり、車で行くこともあります。
毎日のことですから、慎重に検討したいですね。
■ 治安
この点でに関しては、住んでみないと判らない部分もありますが、断片的な情報であればインターネットでもその町の口コミを見ることができます。
不動産屋に聞いてみてもいいですし、週末にお散歩に行っても街の様子が掴めますよ。
■ 保育園・幼稚園(バスルート)・小中学校の所在
子育て世代が土地を購入する場合には、必ず確認しておきたいですね。
最近は、小中学校も保護者が迎えに行く機会が増えていますから、近いと便利だと感じることでしょう。
■ 砂・虫・動物・音
意外と日常生活に支障を来たすのがこの4つだったりします。
まず、近所に学校や畑がある場合は強風時の砂の害を考慮しましょう。洗濯物やサッシに付着するので、対策をする必要があります。
そして、何故だか虫や動物が多い地域というものがあります。
近隣にため池や、田んぼ、畑や自然がある場合には注意して観察しましょう。虫や動物が苦手な方は、避けた方が無難です。
音の問題は、高速道路や大きい道路沿いの土地は覚悟しておく必要があります。工場や、基地が近い場合はその騒音にも覚悟する必要がありますが、騒音の問題については、意外と慣れてしまう方も多いです。
気になる場合は、ペアガラスや、2重サッシ等で防音対策をしたいですね。
この他にも、近隣の良い部分をよく把握した上で上手に利用したいものです。
例えば、隣の庭や公園が美しい場合や、花火等の催しが見える場合、富士山やスカイツリーと言った日本の素晴らしい風景が望める場合は、それらを上手に取り入れることの出来る窓の配置を検討したいですね。
■ 日当たり
日当たりについては、可能であれば晴天の日に一日かけて見学してみることがおすすめです。特に、敷地にどの程度日射があるのかを確認できれば安心ですね。
敷地に影ができる場合は、どの辺りにどの様に何時間程度影ができるのか、日射があるのかを土地購入前に把握できればいいのですが、詳細については設計の担当者が決まってから確認してもらうのがいいでしょう。
■ 要望にあっているか?
今まで解説したことを含めて、一番大切なのが自分の要望と土地の状況が合っているか?ということです。
例えば、車が2台ある場合は2台分の駐車スペースが確保できる土地でなくては、月極めの駐車場を利用することになり、毎月の駐車場代がかさんでしまいます。
庭いじりが好きな方の場合は、お庭のスペースを設けられる土地である必要がありますが、庭いじりをする時間がない方の場合はそんなスペースは必要ないですよね。
様々な土地を見ているうちに、当初の理想を見失ってしまうこともあります。
ですから、土地探しの段階で家族で話し合って、要望を書面に残しておくと安心ですよ。
その際には優先順位を決めておくと更にスムーズに土地探しができるようになります。
以上のポイントを確認した上で土地購入に踏み切ってみてください。
例え気持ちの良くない部分が多い土地であっても、プランニング次第で気持ちの良い部分は最大限にして、そうでない部分は防ぐことは可能です。
購入する際は、その土地を取り巻く環境の気持ち良い部分と、そうでない部分をよく理解した上で購入したいですね。
執筆者

◆ 執筆者プロフィール ◆
佐藤結伽
2級建築士。
横浜市の総合建設会社にて、主に木造住宅の設計に携る。
退職後、作図業務等を委託しながら2人娘の育児にも奮闘している。
最近、自邸の建設をし
注文住宅を購入する事の素晴らしさと、大変さを身をもって経験した。